化粧品の原料として人気が高いミンクオイル

ミンクオイルとは、ミンクの皮下脂肪の組織から得られる油のことです。
ヨーロッパでは、50年ほど前から化粧品の原料としてもてはやされていました。

以前、化学的に合成された化粧品による黒皮症などの被害が出て、化粧品の安全性が問題になりました。
そのような流れのなかで、純粋な天然の産物であるミンクオイルに対する評価が高まり、
日本では、昭和48年に厚生省（現在の厚生労働省）の化粧品原料基準に登録されました。

ミンクオイルは、皮膚への浸透性がよく、刺激が少ないうえ、紫外線を吸収する効果があります。
現在、基礎化粧品、日焼け止め、エモリエントクリーム、ハンドローション、ボディローション、バスオイル、
シェービングクリーム、ヘアケア用品、トリートメント剤などに広く用いられています。

ミンクオイルの最大の特徴は、高度不飽和脂肪酸であるパルミトオレイン酸、オレイン酸、
飽和脂肪酸であるパルミチン酸が多く含まれているということです。
これらは人間の体を覆う皮脂膜の主要成分です。そのため、ミンクオイルは、
他の動物や植物の油に比べて、皮膚に対する刺激が非常に少ないのです。

また、ミンクオイルには、多価不飽和脂肪酸であるリノレン酸が含まれているため、
従来は酸化されやすいという問題点がありました。
しかしながら、精製方法の劇的な進歩により、その問題の安定化が図られ、
また、独特の動物臭も取り除くことができるようになりました。

皮膚を刺激しないで日焼けを防いでくれるミンクオイル

ミンクオイルとオリーブオイルを比較した臨床試験によれば、ミンクオイルの皮膚に対する浸透性は、
オリーブオイルの2倍以上という結果が出ています。

つまり、展延性（のび）に関しても、ミンクオイルの表面張力は、他の動植物油に比べてきわめて小さいため、
皮膚表面で拡張しやすく、なめらかにのびてスーッと吸収されるのです。

また、皮膚やまぶたに対する刺激試験においても、オリーブオイルをはじめとする植物油に比べて、
ミンクオイルは皮膚刺激が非常に少ないという結果が得られました。
これは、ミンクオイルに多く含まれているパルミトオレイン酸の働きによるものといえます。

ミンクオイルには、日焼けを防いでくれる効能があります。
これは、紫外線がお肌に届く前にミンクオイルがそれを吸収する働きがあるためです。
合成の紫外線吸収剤は、副作用など安全性について疑問が残ります。
ミンクオイルは合成の紫外線吸収剤に比べて、効能はややそれに及ばなくとも、
非常に有効だということがわかりました。

紫外線吸光度を測定してみると、一般に吸光度が高いとされているアボカドオイルやゴマ油よりも、
ミンクオイルのほうが優れているという結果も出ています。

皮膚を紫外線にあてて、日焼け域を測定する太陽光テストでも、
ミンクオイルの紫外線吸収効果が認められています。

ミンクオイルは、お肌にうるおいを与えて衰えを防ぐ自然化粧品です。

朝、化粧下地などにオイルを用いると、
いわゆる油焼けを起こすのでお肌によくないのではないかと言われたこともありました。
しかし、ミンクオイルには、日焼けを防いでくれる効能があるので、
むしろ化粧下地には非常に適しています。

就寝前のお肌の手入れに、乳液、栄養クリーム、下地クリームなど、
さまざまな基礎化粧品を揃える必要がなく、朝晩、化粧品を使い分けなくてもよいという点が、
欧米で長い間「ミンクオイル美容法」が愛されてきた理由の一つです。

また、99.99%という高い純度のミンクオイルには、
さまざまなトラブルをもたらす香料や色素、乳化剤（界面活性剤）は含まれていません。
よって、お肌の敏感な方も安心して使用することができる自然化粧品なのです。

25歳を過ぎると、どうしても天然のクリームともいうべき皮脂の分泌が衰えて、
お肌のうるおいは失われてしまいます。
お肌の老化防止には、適切な油分を補っていく必要がありますが、
その油分が不足すると、お肌のバランスが乱れて、様々なお肌のトラブルを引き起こしかねません。
本気で理想の透明美肌を手に入れたいのであれば、
毎日のミンクオイルによるスキンケアでお肌に必要なうるおいを与えてあげてください。
自然化粧品である「ミンクオイル」は、大人の素肌のために必要なものが全て揃っています。
その威力をあなたのお肌で実感してください。